私の過去の物語。
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✞ 18. 砂糖菓子 ✞
2020/01/16
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2022/05/12
18. 砂糖菓子
お葬式で貰った、花の形の砂糖菓子。
テーブルに一つ。
「食べていい?」
私はそれに手を伸ばす。
「いいよ。誰も食べないし」
砂糖の粉がぼろぼろこぼれた。
紙を敷いた。
テーブルに砂糖菓子一つ。
「食べていい?」
「あんたしか食べないもん」
私はそれに手を伸ばす。
パラパラと砂糖の粒が落ちた。
テーブルに一つ、砂糖菓子。
「食べていい?」
「あんたの分」
私はそれに手を伸ばす。
いつのまにか、それを食べるのは私の役。
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