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✞ 4話 コンサート行き ✞

2023/06/01
文字数:約664文字
 守り人さんに、コンサートに誘われた。
 狂気のささやきで「行く」と答えたけれども、私は迷っていた。


 悩んでいるところに、チャットで会長様に会えた。


 ノア:こんにちは

 会長様:こんにちは

 会員様:こんにちは。ノアちゃん


 会員様も含めて、3人でのおしゃべりが始まる。昼間だと言うのに、人がいるのは不思議な感じがした。

 しばらく3人で話した後で、会長様が『ちょっと離れる』と無言になった。
 私は、会員様に守り人さんにコンサートに誘われているという話をした。


 案の定、会員様から『危ないよ』と言われてしまう。
 会員様は私が年下という事を分かった上での言葉だった。
 『大丈夫』『危ない』というやり取りの途中で、会長様が戻ってきた。

 会長様:それ、聞いていないケド?どーいうこと?

 うん。言っていないもの……と思いつつ、これはマズイと思った。
 画面越しの静かな文面が怖い。

 そのうちに会員様が、『じゃぁ。またね』と退室した。

 退室したので、私たちも別場所に移った。
 ここでは他の人が入ってくるので、落ち着いて話せないからだった。
 会長様が言いたいことは、目に見えていた。

 そして、思った通りの言葉のやり取りが繰り広げられた。
 簡単にいえば『危ないから、行くのはやめなさい』と言う事だ。
 そこに私が返す言葉は『信用できるから大丈夫』という、とても信用できるものではない言葉しかなかった。


 平行線の話の末に、第二ラウンドの鐘が鳴った。


 会長様:ノアちゃんと行く人……守り人さんだっけ?その人と、話がしたい。

 恐怖しかないが、断る言葉が見つからなかった。




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